国内ホテルのマーケティング構造を考える

国内ホテルにおいて、マーケティングの機能が不十分であるという議論を聞くことがありますので、その構造を整理してみました。ここでは、議論を単純化する為にブランドがあるチェーンホテルの宿泊部門に限定して考えています。

まず、マーケティングの機能について必要最小限のものを整理してみたいと思います。

  • Targeting / ターゲティング
    • 自社の強みを活かせたり、競合がいないマーケットセグメント(市場を消費者の特性によって細分化したもの)を選ぶ事
  • Positioning / ポジショニング
    • ターゲティングで選んだセグメントに対して、競合より有利な立場(ポジション)を保てるようにベネフィット(お客様にとって自社の何が得なのか)を宣言する事
  •  Marketing Mix / マーケティングミックス
    • ターゲティングで選ばれたセグメントに対して、望ましい反応を引き出すためにツールを組み合わせること。
    • マーケティングミックスには4Pと4Cが提唱されていますが、ここでは普及度の高い4Pを使用します。
      • Products / 製品
      • Price / 価格
      • Place / 流通経路
      • Promotion / 広告宣伝
  • Branding / ブランディング
    • お客様が何かを選ぼうとする時に、細かな情報よりも『ブランドのイメージ』から容易に選択できるように、情報を整理して届ける一連のプロセス

 

では、これらのマーケティングの機能がどの様な構造で運用されているのかを考えてみましょう。ホテルのマーケティング機能の構造を理解する鍵は、「大きな視点」と「小さな視点」を切り替える事です。

大きな視点とは、「企業が提供している商品が『ホテルそのもの』である」というものです。
小さな視点とは、「ホテルが提供している商品が『各種の宿泊プラン』である」というものです。
大きな視点では、商品を提供する主体は「企業」であって、オペレーター(運営会社)とは限定しないのがポイントです。
オーナーの視点で考えてみれば分かりやすく、オーナーにとって商品とは、ホテルという建物やそこに付随するブランド(≒オペレーターの選択)だったりします。

オーナーにとってのマーケティングは、概ね下記の用に整理できるのではないでしょうか。

  • Targeting: 大きな視点で「富裕層向け(ラグジュアリーホテル)」「出張者向け(ビジネスホテル)」等
  • Positioning: 主にハード面から設定される。立地やハードの内容など
  • Marketing Mix
    • Product: 主にハード面から設定される。客室+ブランドイメージと考えると分かりやすい
    • Price: 主にラックレート水準と考えると分かりやすい
    • Mix/Place: 一般的経路+ブランドが用意するもの
    • Mix/Promotion:主にブランドが用意する
  • Branding: ブランドとしてのオペレーターを選ぶ事とほぼ一致

つまりオーナーにとってのマーケティングとは、(細かなケースのずれはあるにしても)自社の資産=土地をホテルとして消費者に提供するにあたり、主に立地特性から Targeting & Positioning を行い、オペレーターを選ぶ事だと言えそうです。

 

次に小さな視点 =オペレーター から考えてみましょう。

  •  Targeting: 大きな視点で捉えられたものから細分化して設定する。
  • Positioning: ハード面、ブランド面から制約を受ける
  • Marketing Mix
    • Product: 客室+付加価値(パッケージ商品や宿泊プラン)
    • Price: ラックレートに制約を受けて設定される
    • Place: (AGTとの契約など)個別機能的に検討される
    • Mix/Promotion:ブランド面から制約を受ける
  • Branding: オペレーターブランドの価値として戦略的に検討される

この様に考えると、オーナーのマーケティングの成果物の中で、制限を受けながら検討する必要が出てきているのが分かります。
一度ホテルが建てられると、建築前に想定されたターゲットに合わせて客室などの施設が作られます。
これは大きな制約条件です。
極端に言えば、好立地にビジネスホテルのスペックでホテルを作ってしまえば、そこにラグジュアリーホテルの客層が見込まれるからといって、ラグジュアリーマーケットにターゲットを変更する事が出来ない、という事です。

ブランド=チェーン本部(HQ)とホテルプロパティ(PTY:それぞれのホテル)に分けて考えてみましょう。
Brandingの機能をHQが持っていますので、Marketing Mix はPTY側で検討できるとはいえ、ブランドの制約を受ける事になります。
ブランド価値を高める為のBrandingは、PTYにとっては「制約事項」として捉えられる事が多いものです。
Brandingの基本は、顧客に対して継続的に同じ価値を伝え続ける事だと言えますが、その為にはイメージの統一が必要です。それは客室のデザインから会員プログラムの特典内容、顧客に対しての文章の書き方など多岐に及びます。

つまり、我々が普段ホテルとして表現するプロパティレベルのオペレーターは、ハードとブランドの制約を受けた中で、非常に限定されたマーケティング活動を行う事になるのです。

更に、これまで大きな影響力を持っていた旅行代理店(AGT)についても整理してみましょう。

  • Targeting: AGTによる
  • Positioning: AGTによる
  • Marketing Mix
    • Product: 客室+付加価値(交通手段など。付加価値はAGTが設定する)
    • Price: ホテル側の提示+AGTの設定(パッケージ化による価格設定など)
    • Place: AGTによる
    • Mix/Promotion:AGTによる
  • Branding: AGTによる

AGTのマーケティング機能のうち、ホテル側が主導権を持てるのは「商品の一部」である客室部分と価格の一部(AGT側にとっては仕入れ原価に相当する)という事になります。

つまりAGTの比率が高いホテルにとって、ホテル側が行うべきマーケティングは、主に
□ Products: 建設時点でスペックが決まる客室
□ Price: 販売価格
の2つになってしまいます。
そしてそれは、PTYレベルでは Price だけ、という事なのです。
この様に整理すると、ホテルのマーケティングについて議論する時に、どのレベルについて議論しているかを明確にする必要がある事が分かります。
特に、全てのマーケティング活動を行っている一般企業との比較の際には要注意でしょう。

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朝食のヒント 2015/01/18現在

メディアなどで取り上げられる食のトレンドを、朝食メニュー開発のヒントとして。
朝食ビュッフェのトレンドが多品目+地元名産物となっているので、差別化につながるかもしれません。

 

メイソンジャーサラダ

『メイソンジャー』とは、アメリカで親しまれている密閉ガラス容器のことで、メイソンジャーの中にサラダを詰めたものが「メイソンジャーサラダ」。詰めるときに層状にするので、見た目がとてもきれいなところも人気の要因のようです。
2015/01/18

http://macaro-ni.jp/8749

モンティクリスト

「モンティクリスト」とは、フレンチトーストとクロックムッシュの中間のようなサンドイッチだそうです。
2015/01/18

http://cookpad.com/articles/3688

 

エッグスラット

エッグスラットとは、ハーブやスパイスなどで味付けをしたマッシュポテトを瓶に入れ、その上に生卵をのせて、湯せんするといういたってシンプルな料理です。
LAセレブの間で人気になっていると2014年5月6日放送の番組「世界の日本人妻は見た!」(TBS系)で紹介されました。
2015/01/06

http://matome.naver.jp/odai/2141076006138119301

 

ライスミルク

ライスミルクとはお米を原料としたミルクで牛乳、豆乳に続き、第三のミルクと言われています。月刊情報誌「日経トレンディ」が発表した2015年ヒット予測ランキングで4位にランクインしており、注目度が高くなっています。
2015/01/06

http://matome.naver.jp/odai/2142037731558444501

キヌア

キヌアとは南米の雑穀で栄養価が高くダイエット食としても注目されているそうです。
人気モデルのローラさんがブログで触れていたりします。
2015/01/06

http://mery.jp/69212

 

アサイーボウル

アサイーボールとは、ブラジル原産のヤシ科の植物であるアサイー(ブルーベリーのような果実で、ポリフェノールがブルーベリーの18倍、鉄分はレバーの3倍で食物繊維やカルシウムも豊富)をピューレにし、バナナなどのフルーツと一緒にスムージー状にして好みのフルーツとグラノーラをトッピングする食べ方のこと。アサイーをボウル(お椀)に盛り付けてあることからこの名前がついた模様です。
2015/01/06

http://matome.naver.jp/odai/2134381065124439501

 

エッグベネディクト

エッグベネディクトとはイングリッシュ・マフィンの半分にハムやベーコン、ポーチドエッグ、オランデーズソースを乗せたもので、1900年ごろから見られる朝食メニューです。
目玉焼きやスクランブルエッグと比べ手間がかかる料理ですので、以前は高価格帯のホテルで単品メニューとして見られる程度でしたが、2014年ごろから認知度が高まっています。

2014-07-30 09.07.37

 

http://www.huffingtonpost.jp/junko-fukuda/story_b_5341202.html

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レベニュー・マネジメントの2つの流儀

実はRMには目的の捉え方により2つの流儀があります。

  • 売上(または利益)の拡大を目的とする
  • 予算達成を目的とする

売上の拡大を目的とする流儀では、日々の活動を重視します。
日々蓄積されるデータから、将来の需要を予測し販売の方法を調整することで、売上の拡大を図ります。
ですからこの流儀では、RMの成果をRevPARが拡大したかどうかで判断します。

この流儀でもより高度な判断では、RPI・RGIといった競合との比較指標を基にRMの成果の良否を判断します。
競合よりうまく販売で切れていれば、RPI・RGIともに数値が改善するからです。RevPARの伸びだけでは「単に市場全体が好調であった」かどうか、つまり「ラッキー」だったかどうかはわからないからです。

一方予算達成を目的とする流儀では、売上の拡大は当然のこと(売上拡大は予算として織り込み済みとなる)として、「予算が達成できたか」をRMの成果の判断基準とします。
いくら前年よりRevPARが伸びていたとしても、予算が達成できていなければ良い評価は与えられません。
もちろん、予算が「絵に描いた餅」で実現不可能なほど高いものであればこの基準は成立しませんので、「妥当な予算を作成すること」もRMの業務に含まれます。

 

流儀により異なる業務範囲と判断指標

つまり、それぞれの流儀により「RMの業務」として考えられているものと、成果の判断指標が異なってくるのです。
概要をザックリまとめると、下表のとおりとなります。

RM 2way task

予算達成を目標とするRMの方が、当然ながら必要となる業務も指標も多くなります。

 

予算達成を目標とすべき

そもそも、RMを導入する目的はなんでしょうか。
いうまでもなく「より売上(または利益)を拡大する方法」としてRMを導入する、そう考える方がほとんどでしょう。
であれば、「売上の拡大を目的とするRM」でも十分な気もします。

しかし企業として売上の拡大を目指す以上、そこには「目標値」が必要になります。
「どのくらい増えるかわかりませんが売上は伸びます!」と言われても、RM導入に関わるコスト(手間やお金)を出す部門長やGM・オーナーはそう多くはないでしょう。

「RMの効果を盛り込んだ目標値=予算」の作成を求めるのは当然ではないでしょうか。

そう考えると、RMの業務範囲に「妥当な予算の作成」及び「予算達成に必要となるアクションの検討」が必要となるのです。

 

予算達成を目標とするRMには、「妥当な予算の作成」や「予算達成に関するアクションの検討及び進捗管理」に関するノウハウや仕組みがあるのです。

RM導入支援を外部に求める場合は是非、「予算達成を支援する仕組作り」まで依頼すると良いでしょう。

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レートコントロールのタイプを考える

宿泊部門のレベニュー・マネジメント(以下RMS RM)において、増収効果を高めるために「最低販売価格(Hurdle Rate:以下HR)」をどのように管理するかは重要なテーマとなります。

レートコントロールは幾つかのパターンに分類され、その観点は大きく2つです。

  • 販売開始時点の価格をどのように決めるか
  • HRを変動させる仕組みをどのように構築するか

販売開始時点の価格決定方法が大きく2パターン、
HRを変動させる仕組みが大きく2パターン、
これらの組み合わせで4パターンの料金コントロールの体系が見られます。

販売開始時点の価格をどのように決めるか

販売開始時点の価格を幾らにするか、そしてその後の予約受注に伴いどのようにコントロールするか、その方法も大きく2つに分類することができます。

  • オンハンドに基づき販売価格を決める:オンハンド型価格設定(OH Pricing)
  • 予測に基づき販売価格を決める:フォーキャスト型価格設定(Forecast Pricing)

OPvsFPオンハンド型価格設定は、その名の通りオンハンドに合わせて販売価格を吊り上げていきます。
そのため、販売開始時点の価格は低く抑えておくのが基本です。

フォーキャスト型価格設定は、「この値段で埋めきれる」という予測に合わせて販売開始時点の価格を決め、予測が外れない限りはその価格を変えないというコントロールが基本となります。
現実にはこの2つを複合して運用しているホテル・旅館が多いようなのですが、どちらの色が濃く出ているかによって大まかに分類することができるでしょう。

どちらも増収効果を得ることはできるのですが、物事には何にしても長所と短所があるもの。この2つにもそれぞれ長所と短所があります。

  • オンハンド型価格設定
    • 長所:
      • オンハンドに合わせて価格を決めるので「価格を高くしすぎて予約が伸びなかった」というミスが起きにくい
    • 短所:
      • 安く販売する時期があるので全体的なADRが低い水準になりやすい
      • 価格変更の頻度が高くなり手動で価格変更を行う場合は生産性が低くなる
  • フォーキャスト型価格設定
    • 長所:
      • 全体的なADRが高い水準になりやすい
      • 価格変更の頻度が低くなるため生産性は高くなりやすい
    • 短所:
      • フォーキャストを間違えれば増収しにくい。
        → ハイリスクハイリターンとも言える。上級者向け。

 

どちらがお薦めかといえば、「ブッキングペースを毎日確認する」ことを前提に「フォーキャスト型価格設定」を行う方が良いのです。
フォーキャスト型価格設定は予測を間違えると予約が極端に伸びなかったり伸びすぎたりという短所があるのですが、ブッキングペースを毎日確認することで、そのミスの発生を予防することができます。

一旦フォーキャスト型価格設定が機能し始めれば、全体的にADRは伸びやすくかつ価格変更の手間も減るという効果が得られますし、前年データをもとに次年度の販売開始時点の価格を見直すことも容易になるのです。

※ 上記サンプルでは約16%もフォーキャスト型の収入が大きくなっています。

 

HRを変動させる仕組みをどのように構築するか

オンハンド型価格設定を行うにしても、フォーキャスト型価格設定を行うにしても、実際のブッキングペースに合わせてどのようにHRを変動させるか、その仕組みを構築する必要があります。

HRを変動させる仕組みもまた、大きく2つに分類されます。

  • 料金を開け閉めすることでHRが変動する:レートバケット型の変動
  • 料金そのものを変動させる:ベストレート型の変動

BRvsRB
レートバケット型はRMの黎明期に主流であったスタイルです。
簡単に言うと幾つかの宿泊条件の異なるプランや料金を用意し、低需要時には割引系料金もオープンし、高需要時には割引系料金をクローズすることで需要に合わせた価格調整を行うというものです。

一方、現在主流のレートコントロールはベストレート型で、需要に合わせて料金そのものを変動させます。ダイナミックプライシングやフローティングレートと呼ばれることもあります。

やはりこの2つの方法にも長所と短所があります。

  • レートバケット型の変動
    • 長所:
      • 低需要時にも高単価商品の販売可能性が残っている
    • 短所:
      • 連泊が取りにくくなる
      • 高需要時に商品選択の幅が狭くなる
  • ベストレート型価格設定
    • 長所:
      • 連泊が取りやすい
      • 高需要時でも商品選択の幅が広いまま
    • 短所:
      • 低需要時に高単価商品の販売が行われにくくなる

これもどちらがお薦めかといえば、ベストレート型の変動です。
一番大きな理由としては「レートバケット型の変動では連泊が取りにくくなる」ことのデメリットが大きいからです。
WEB予約の今主流の仕様では、プラン違いの連泊は予約の候補として表示されません。結果連泊が取りにくくなります。しかし連泊は売上の安定化や低コストといったメリットが大きく、優先度が高いのです。

 

 

これらの特性を理解した上で、自ホテルの現状に合うレートコントロールのスタイルを決めていただければ幸いです。

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RMのセオリー / 直前の値下げは失敗と考える

レベニュー・マネジメント(RM)を実践するにあたり、毎日の業務の中で重要度が高いのが「需要予測に合わせて客室をいくらで販売するべきか?という料金設定です。

需要が高いと予測できれば料金も高く販売する、需要が低ければ料金は安い方がいい・・・というのは誰しも分かりやすいことだと思います。しかし実際に予約が入りだすと、思っていたより予約がのびないので料金を下げてなんとかしようとする、というケースに直面している方も多いのではないでしょうか。

RMのセオリーでは、「直前の値下げは失敗」と考えます。

直前の値下げが失敗である理由

なぜ直前の値下げは失敗か、その理由は、直前で値下げするくらいなら「最初からもっと安く販売すればもっと予約が多く受注できていたはず」と考えるからです。

お客様がそのホテルをなぜ選ぶのかと言えば、それぞれのお客様によって様々な選択理由があるのでしょうが、それでも共通している傾向として「価格」の影響を抜きに考える事は出来ません。
であれば、高価格で販売していた時期にもっと安価な価格で販売すれば予約は増えるのです。

もう一つの理由は、お客様の傾向によって予約する時期が異なるというものです。

簡単言えば、価格に対して敏感なお客様は早い時期に予約する傾向があり、価格に対して許容度が高いお客様は直前に予約する傾向がある、というものです。

表にまとめると下記の通りとなります。

お客様の種類 価格に対して 日程に対して
早く予約するお客様 敏感 受容的
直前に予約するお客様 受容的 敏感

もちろん、上記とは異なる特性を持っているお客様もいらっしゃいますが、概ね上記の傾向と考えてよいでしょう。

価格に対して敏感なお客様は、最近では航空券にとどまらず様々なものが「早割」でお得に購入できますので、予約の時期が早い傾向にあります。

価格に対して受容度が高い、つまり懐に余裕のあるお客様は日程に敏感です。直前にスケジュールが決まったりするので、多少の価格は気にしない傾向です。
ただし直前に予約するお客様も、同じ部屋なら安い価格でも構わない訳です。
つまり、直前に安く販売する事で高単価でも構わなかったお客様を低単価で受注する事になるのです。

この事を検証するには、同じ需要が想定される日に「最初から安く販売する」方法と「直前で値下げする」方法を取った結果を比べてみるといいでしょう。

では、直前で値下げする失敗をなくすにはどうしたら良いのでしょうか。

そのポイントは以下の通りです。

  • 団体のオンハンドがある場合、その団体の予約区分からWashの可能性を予測する
  • 価格の初期設定の方法を見直す

 

団体のオンハンドがある場合

直前の値下げにつながる最も多い原因は、団体があってオンハンドが高い為値上げをしたが、その後団体がキャンセルとなってしまい慌てて値下げをする、というものです。

団体が解けて値下げしてしまうイメージ

上のグラフは、団体が解けて値下げしてしまうケースのイメージです。
グラフ中の緑の線が全体のブッキングペース、ピンクの線が普段のブッキングペースイメージ、青の面グラフが内訳としての団体オンハンド室数、破線が最低販売価格(ハードルレート)の推移です。

RMは、「需要予測を基に 販売を制限する事で 収益の拡大を目指す 体系的な手法」ですから、予測ではなく現状である「オンハンド」を基に判断するのはお薦めではありません。
団体のオンハンドがある場合には、仮予約なのか(仮予約なら受注の見通しが高いのか低いのか)、催行は確定しているが利用室数は確定していないのか、ネームリストを入手する等して利用室数まで確定しているのかという、
団体予約区分を基にWashを予測してから販売を制限するべきなのです。

※ 関連:レベニュー・マネジメント視点の団体管理

 

価格の初期設定方法を見直す

団体が入っていないにも関わらず直前で値下げをしている場合には、販売価格の初期設定(つまり販売開始時点での価格設定)が高すぎるという事が考えられます。

これを予防するには、以下のステップで販売価格の初期設定を決めていただく方が良いでしょう。

  1. 同じ傾向を示す日(TOD: Type Of Day)をパターン化します。
  2. TOD毎にそれぞれのマーケットセグメントに対して、室数、ADR、DORを調べます。
  3. 販売上の反省をふまえて、上記のセグメント別室数・ADR、DORを修正します。
  4. 各マーケットセグメントのDORから、1名利用と2名利用の割合を推定します。
  5. 10室のシミュレーションでADRにあう1名利用料金と2名利用料金を設定します。

RMでは共通の傾向を示すTODを重視します。

TODを最も簡単に捉えるには、月別曜日別に考えていただくのが一番です。
もちろん曜日別だけが共通の傾向ではなく、水曜日と木曜日を同じTODとして捉える事もあれば、同じ土曜日でも「野球の試合がある土曜日」と「そうでない土曜日」を異なるTODとして捉える事もあります。

とはいえ、月別曜日別に捉えるのは初心者向けであり8割方正解と捉えてよいでしょう。

TOD毎に各マーケットセグメントの室数、ADR、DORを分析したら、ブッキングカーブなどを参照して販売上の問題点や失敗を踏まえて「こうしたらより収益が拡大する」方向で修正をします。
例えば、安価な団体を受注しすぎて比較的高単価な個人を断っていたのだとすれば、団体の受注を押さえて個人の受注を増やした方が収益は拡大します。
亜欧堂はこの作業を「販売の設計図」作りと呼んでいます。

修正が終われば、DORを基に1名利用と2名利用の割合を推定します。
方法は簡単で、1室あたりの利用人数で春DORは、小数点以下の数値が2名利用の割合なのです。
例えば DOR 1.3 の場合は、3割が2名利用だと考えてほぼ間違いありません。
この方式が使えないのは、旅館やリゾートホテル等3名以上利用の割合が多い施設です。

このタイプの施設は、利用人数別の利用割合を算出できるかどうか、宿泊システムをご確認ください。宿泊システムからデータがでない場合は、TLXからのデータで分析可能です。(ただし宿泊者全体のデータでないなど完全なデータではないことにご留意ください)

最後に10室のシミュレーションをします。

DOR1.3の場合は7室が1名利用 3室が2名利用と設定し、これまで考えていた販売価格を人数毎の部屋に設定します。
そうすると販売価格の平均値がADRとなりますので、販売の設計図で考えたADRと比較します。
販売の設計図で考えたADRと一致していない場合は、これまで考えていた販売価格では目指しているADRには習いないという事になります。
その場合は販売価格を変更してシミュレーションを繰り返し、目指しているADRに近づけていくのです。

なお、オンハンドにあわせて販売価格を吊り上げていく「オンハンドプライシング」を実施しているホテルは、上記のシミュレーションから若干低い価格を初期設定にすると良いでしょう。

※ 10室のシミュレーションツールはこちら

 

今日のまとめ

RMのセオリーでは「直前の値下げは失敗と考える」のですが、失敗を少しでも取り戻す為に止むを得ず直前の値下げをする事は禁止でもありません。
反省を基にこの失敗の数を減らす事が出来れば、必ず増収増益に繋がります。

RMは「継続改善」のプロセスなのですから。

 

  • 直前の値下げは失敗である
  • 団体が入っている日に販売価格を上げたくなったら、団体予約区分を確認する
  • 10室のシミュレーションを活用して販売価格の初期設定を見直す
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宿泊の電話予約をどう販売するべきか

電話予約

レベニュー・マネジメントのトレーニングの中で、競合ホテルの電話予約受注方法を確認することがあります。そうすると、今の電話予約の販売方法には大きく3つのタイプがあることが分かります。
電話予約料金(TEL料金)、正規料金、WEB料金に分けて上記の3つのタイプを整理すると、以下の通りとなるようです。

  1. 電話予約は正規料金で販売 正規料金=TEL料金>WEB料金
  2. 電話予約は専用料金で販売 正規料金>TEL料金>WEB料金
  3. 電話予約はWEB料金で販売 正規料金>TEL料金=WEB料金

※ ここでいう電話予約の料金は、企業契約や会員料金などではなく誰でも予約できる一般料金です。

さて、電話予約をどう販売する方が良いかと言えば、圧倒的に

「電話予約はWEB料金で販売 正規料金>TEL料金=WEB料金」

をお薦めします。
お薦めの理由を説明する前に1.2.の方法の問題点を挙げてみましょう。

電話は正規料金で販売するのが間違いの理由

レベニュー・マネジメント(RM)は「需要予測を基に 販売を制限することで 収益の拡大を目指す 体系的な手法」と説明しています。需要が高ければ販売を制限し、需要が低ければ制限を緩めるのが基本で、制限には料金の上げ下げが含まれます。

この需要は、主にお客様の種類毎に考えることになります。
ビジネス目的のお客様は平日の利用が中心ですし、レジャー目的のお客様は週末や夏休みなど学校が休みの時期の利用が中心となります。この様にお客様の種類ごとに需要のピークは異なります。

一方で、予約経路と呼ばれる「どうやって予約するか」という方法には、主に 直接予約(電話や来館)、WEB予約、旅行代理店からの予約の3つがありますが、経路ごとに需要のピークは(それほど大きな)違いはありません。
リゾートホテルで考えてみるとよくわかるのですが、夏休みには直接予約もWEB予約も旅行代理店からの予約も増えるのです。

需要が同じなら料金が同じになるのがRMですから、電話予約を正規料金で販売するのはRMの観点からは間違いとなります。
電話予約を正規料金で販売すると、需要が低い時期に正規料金で販売するとお客様を逃がすことになり、結果稼働率をのばすことが出来なくなる、となるデメリットが大きいです。

この販売方法はマーケティングや顧客満足の面からも問題があります。
以前は「電話予約してくる人はWEBを見ていないから、高く販売しても大丈夫」という考えの方もいらっしゃったようですが、今やスマートフォンの時代、WEBを見ながら電話予約をしてくる方は少なくありません。

そんなお客様に正規料金を伝えるとどうなるか・・・
予約が取れないことはもちろんですが、電話予約を正規料金で販売することで「お客様に不誠実なホテル」という口コミが広がるリスクもあるのです。実際にTwitterやFacebook、トリップアドバイザーなどにその手の口コミが見られます。気になる方は「ホテル 電話 高い」で検索してみてください。

 

電話専用料金での販売をお薦めしない理由

RMの考え方からWEBも電話予約も同じ需要として販売するが、電話予約には手間がかかるから専用料金で販売しようという考え方は、あながち間違いではありません。
実際に沖縄のかりゆしLCHでは「電話予約は1泊あたり220円の手数料が必要」と公式サイトに明記(2014年9月19日時点で確認)しています

それでもお薦めしない理由があるのです。

電話予約を専用料金で販売すると、コントローラーは電話予約とWEB用の料金の両方を作成し、指示する必要があります。
「電話予約はWEBより200円UP」という簡単な物であればまだ良いのですが、電話予約は5段階の料金、WEB予約は10段階の料金・・・となると管理の難易度・手間は跳ね上がります。

一番の手間は予約担当者に掛かります。
お客様がWEBを見て予約をしてくることが多い以上、料金が違えばその理由を説明しない訳にはいきません。その説明をする間に、WEBと同じ料金で予約を受け付けてしまう方が早いと思います。

しかも、「それはWEBの料金だからWEBから予約してください」と断ることはリスクも伴います。
自社サイトから予約してくれれば良いのですが、楽天トラベルなどOTA経由の予約になれば手数料が必要になります。
それでも自ホテルに予約してくれればまだ良くて、OTAで別のホテルを見ているうちに、「こっちでいいや!」と別のホテルに予約されてしまうかもしれません。

電話予約をWEBに誘導するリスク

  • 手数料が必要になるかもしれない
  • 競合ホテルに予約が逃げるかもしれない

この様に考えると、電話予約を専用料金で販売するのはお薦めできなくなるのです。

 

電話予約をWEB料金で販売する効果

まず、考えられるデメリットから。

  • 電話予約を高く販売しなくなる分、ホテル全体のADRは微減する可能性がある

この程度でしかありません。
しかもADRの微減は、これまでの経験上無視できるほど小さな物でしかありません。

電話予約をWEB料金で販売することのメリットには以下の物があります。

  • 電話予約の受注確率の向上
  • 電話予約の顧客満足度改善(悪い印象を無くすことが出来る)
  • スタッフのストレス軽減

特にスタッフのストレス軽減の効果は大きいです。
電話予約とWEBの料金が違うことでクレームが起きたり、WEBを見ていることが分かってそのWEBを探して回答する手間が大きかったり、想像以上にスタッフは電話予約に対してストレスを抱えています。

電話予約をWEB料金で販売するのに「どうやってスタッフにWEB料金を知らせるか」という方法で苦労してる方もいらっしゃるようです。
解決策は簡単で、「自社サイトを見ながら電話予約の可否や料金を回答する」ことでよいでしょう。予約を受ける可能性があるPCに、自社サイトの予約画面を常時表示しておけば良いのです。
※ 電話予約でお客様に最初に回答するプランを決めておくこと

この方法のメリットは以下の通りです。

  • 残室数≠販売可能客室数であるが、残室画面を見せるよりコントロールが容易になる
    (WEBに在庫が出ている限り販売しなさい、という指示はスタッフに分かりやすい)
  • PMSの残室画面に指示を出すより(どうせ設定する)TLLを修正する方が作業が容易
  • WEBを見ているお客様とのやり取りが円滑になる

 

 

この機会にぜひ、電話予約の販売方法を見直してみてください。
電話予約をWEB料金にすることでの増収は正直ほとんどありませんが、それでも全体的にプラスの効果が多いのですから。

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連泊プランを考える

以前より、「稼働が伸びない日・月・火を取り込みたいので、この期間に連泊プランを用意します」という類の「連泊を条件に安くしてお客様を増やそう」といった発想について意見を求められることがありました。しかし、日・月・火に限定した連泊プランでお客様を増やすというのはかなり難しい方法ではないかと思います。

連泊する人は全体のどのくらいなのか?

これは「お客様の種類による」というのが答えになります。
お客様をざっくりと3つの種類に分類すると、連泊傾向を整理することができます。

  • ビジネス: 比較的連泊率が高い。発生は平日に偏る。泊数はやや長め。
  • レジャー: 連泊率は低い。派生は週末に偏る。泊数は短め。
  • インバウンド: 連泊率は高い。泊数は長め。

考えてみれば当たり前なのですが、ビジネス利用の方は平日にお仕事をするわけですから平日に偏りますし、レジャー目的の方はシルバー層などの時間が自由になる方を除いて、ほとんどが週末にしかお出かけできません。ですからこのような傾向になります。

これらのお客様がどの程度の割合で組み合わさっているかによって、ホテルの連泊者の割合が変わってきます。連泊がどの程度あるのかを示す指標が LOS (Length of stay) です。

LOSは、「宿泊数 ÷ 到着数」で計算することができます。(ただし国産のPMSは月間の到着数を表示できなかったり、できたとしてもセグメント別に分けられないという欠陥があり、この数値の把握は意外と困難です)

今までの経験上、LOSはビジネスホテルで 1.2 – 1.4 程度、リゾートホテルでは 1.1 程度も珍しくありません。LOS1.1というのは、ざっくり言うと10室に1室が2泊する程度の連泊数となります。

連泊プランの効果は?

やはり、お客様のタイプ別に効果を考える必要があります。

  • ビジネス: 水・木の前泊
  • レジャー: 金・日の、土曜日の前後泊
  • インバウンド: 全体的な底上げ

もともと連泊する傾向が強いビジネス層ですが、中心は水・木曜日です。水・木曜日を絡めて月・火曜日の取り込むのならまだ良いのでしょうが、日・月限定の連泊プランだと、もともと水・木曜日に連泊するつもりだった人にも使い勝手がよくありません。
また、日・月曜日だけで連泊してくれる人はほとんどいないということになりますので、このプランで日・月曜日の宿泊数を増やすというのは非常に困難でしょう。

一方で、ビジネスのお客様は連泊する傾向が強いのも事実です。
サイトコントローラーなどから予約データを取り出し、泊数毎に予約室数を掛け合わせてみると、1ヶ月合計の述べ販売客室数に占める連泊の述べ室数は、ビジネス利用のお客様を得意とするホテルでは30〜50%程度になることも珍しくありません。
こう考えると、連泊のお客様に利用してもらいやすいサービスや仕組みを作る方が良いとも言えるのです。
例:朝食のメニュー変更のサイクルはLOSに合っているでしょうか?

 

お客様を増やすには、新しい需要を作り出す必要があります。
新しい需要には、それまでと異なる切り口を考えるほうがよいのではないでしょうか。

カテゴリー: 1.戦略を考える | コメントする

システムを効果的に導入するには

システムを導入する際の、手順や注意事項をまとめてみました。
システムを導入する理想的な手順は、概ね下記のとおりです。

1. システム導入目的の明確化
2. 目的に応じた、現在の運営の変更点洗い出し
3. 1.2.に基づいた望ましい運営の構築
4. 3.に基づいた「要件定義」
5. 候補となるシステム会社(システムベンダー)の洗い出し
6. ベンダーへ要件定義書を提供、デモを依頼する
7. 要件定義書に基づくベンダー評価
8. 価格交渉
9. ベンダー選定・概算予算の確定・切替日の確定

10. 詳細な運用と、選定したシステムのギャップ分析
11. カスタマイズ・運用変更検討
12. キーパーソンへの教育
13. マスタ検討
14. マスタ登録作業
15. 担当者への教育
16. 旧システム→新システムへのデータ移行(切替時のみ)
17. 導入日当日の手順確認

18. 導入日当日の対応

19. 導入日以降の運用対応
20. 導入日以降の問題点把握と対策検討・実施

各手順毎の詳細や注意点は別にまとめますが、ここまでをご覧頂いただけでも相当な量の仕事になる事がお分かりになるでしょうか。

システムを古いものから新しいものに切り替える場合、「毎日の業務に加えて導入のための業務を行わなければならない」為、非常に負担が増えます。

ですので、費用的に可能であればシステム導入のコンサルタントを使うことをお薦めします。
システム導入コンサルタントは、上記の過程の進捗管理(プロジェクトマネジメント)や効果的な方法のアドバイスなど、様々な角度からの支援を行うことができます。

もちろん、私ども亜欧堂もシステム導入のお手伝いができます。
お問い合わせ: info@aoudo.jp (原則24時間以内に回答します)

カテゴリー: 3.ホテルシステムの導入支援 | コメントする

どんな表を作るかも、戦略に合わせた方がよい

実績やオンハンドといった種別を問わず、分析・報告の為にデータをまとめる際の書式で多用されるのが「表」です。
この表、実は「単価を上げるか」「数量を伸ばすか」という基本的な戦略に応じて、まとめ方の相性があるのをご存知でしょうか。

例として「個人ビジネス」「個人レジャー」「団体ビジネス」「団体レジャー」という4つのマーケットセグメント毎の実績を「室数」「ADR」「売上」の3つのKPI(主要業績評価指標)からまとめると言う良くあるシチュエーションで考えてみましょう。

上記のケースで、よく見られる表のまとめ方は下図のいずれかになると思われます。

chart 2014_0810
左は、KPIを切り口としてセグメント毎の実績をまとめたもの。
右は、セグメントを切り口としてKPIをまとめたもの。

どちらも「実績をまとめる」という事に変わりはありませんが、基本的な戦略毎に相性が異なります。
「単価を伸ばしたい」という場合に、効果的なのは左のまとめ方です。
単価を伸ばす戦略を優先するホテルのほとんどは、稼働率が高い傾向にあります。
つまり「満室でこれ以上増やせない」という状態になりやすく、各セグメントのバランスを考えなければ上手く戦術を立てる事が出来なくなるのです。
そのようなホテルにとって、セグメント毎のバランスが見やすいのは左の表だと言えるでしょう。

また、左の表の場合は、セグメント毎の単価の比較も行いやすく、「単価の低いセグメントの単価を上げる為にはどうしたらよいか」という発想になりやすいのもメリットです。
「数量を増やしたい」という場合に、効果的なのは右のまとめ方です。
数量を増やす戦略を優先するホテルのほとんどは、稼働率が低い傾向にあります。
この場合、セグメント毎に数量を増やす戦術を検討することが出来ます。
そしてその検討がしやすいのが、右のセグメント毎にKPIをまとめた表なのです。
そして実際にどちらの表で作表すべきなのかは、「2次利用」を考える必要があります。
PMSから取り出したデータをエクセルで加工するのも2次利用ですし、実績表(エクセルで作ったもの)を報告書に転記する、というのも2次利用です。

2次利用をしやすい形で作表しないと、2次利用の度に形式を修正する手間が生じます。
見栄えの為だけに修正作業が生じるのであれば、あまり効率がいい状態とは言いがたいです。
PMSから出力される帳票やデータは、「室数」「人数」「売上」といった集計項目毎に分かれる事が多い為、左の表のパターンでまとめると楽なようです。
勿論、PMSの種類に寄っても、帳票の種類に寄っても出力される形式は異なりますので、実際に良く使用する物に合わせて検討するとよいでしょう。
レベニュー・マネジメントでは、「高需要下のマーケットミックス」の検討はとても重要な分野です。
ですから亜欧堂が用意しているレポート類は、原則として左のタイプのまとめ方をしています。
ご参考まで。

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【ホテル用語】 ベスト レート ギャランティー

ベスト レート ギャランティー(Best Rate Guarantee)とは、ホテルへ直接予約(電話予約、インターネット予約)をするゲストに対して、最も安い料金で予約できることを保証することです。日本語では、「最低価格保証」と訳されています。

国内でも多くのホテルで実施されており、旅館でも取り組みが見られます。

ベスト レートギャランティーを行っているホテルでは、お客様がホテル直接予約方法以外の方法で、直接予約料金より安い価格を見つけた場合(ただし、全く同じ予約内容・条件である場合)は、その差額を返還したり、無料宿泊券を提供したりする等のペナルティーをホテル側が負担することになります。ここから「保証」と名がつけられているのです。

※ いくつかのホテルチェーンでは、最低価格である事を宣言するだけで、条件違反の際のペナルティを約束していない、ある意味「宣言」だけのものもあります。

ベスト レート ギャランティーを行うことで、ホテル側は手数料がかからない予約手段である自社サイトにお客様を誘導することを狙うことが出来るのです。
また、直接予約を好むお客様は、ロイヤリティが高い(リピートしてくれる、ホテルを宣伝してくれるなど、ホテルのファンであるという意味にとって良いです)傾向にある為、直接予約を優遇することでロイヤリティの高いお客様を囲い込むことも狙うことが出来ると考えられています。

 

反面、このプログラムは各予約経路の利害関係者からの反発を受けやすいという側面も持っています。この為、表面的には「ベスト レート ギャランティー」を謳わずに、自社サイトが最低価格になるような料金戦略を取っているホテルもあります。

また、OTA側もホテル側のベスト レート ギャランティーに対抗するプログラムを展開しています。

  • 自社サイトとOTAでの販売価格が同一である事を条件に手数料が低くなる
  • OTA側が最低価格保証を行う(例:エクスペディア

 

 

ベスト レート ギャランティーに対する良くある誤解は、「必ず割引販売しなければならないのか?」というモノでしょう。
「その時点で予約できる料金が、直接予約で最も安い」ことを保証しているので、自社サイト以外のすべての予約経路での予約を停止しているような場合は、ベスト レート ギャランティーで提供する料金が正規料金にすることも可能です。

なお、ベスト レート ギャランティーは自社サイトなど取引条件がホテル側に有利になるチャネル(予約経路)に誘導する戦略である「チャネルコンバージョン」のひとつです。

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