レベニュー・マネジメントのノウハウも変化していく

スマートフォンが登場したことでインターネットがより身近になったように、技術の進歩や環境の変化により様々なものが変化していきます。

それはレベニュー・マネジメント(RM)も同様です。
「需要予測を基に 販売を制限する事で 収益の拡大を目指す 体系的な手法」であるRMの基本的な考え方はそのままに、環境変化により「販売制限の方法」が変化しました。

具体的に変化したもののひとつが、「最低販売価格(ハードルレート:HR)」の変更方法です。
従来のHRの変更方法は特定のプランや商品を「開けたり・閉めたり」することで価格を変動させます。
この方法を亜欧堂は「オープン・クローズ型」と呼んでいます。
現在主流のHRの変更方法はプランや商品の料金そのものを変えることで価格変動させるもので、亜欧堂は「ベストレート型」と呼んでいます。

オープンクローズ型とベストレート型

どちらも「需要に合わせてHRを変動させる」ことができますので、RMの理論に則った方法です。
しかし、どちらにも欠点があります。

 

 

オープン・クローズ型価格変動の欠点

オープン・クローズ型価格変動(OC)の最大の欠点は、「連泊が取りにくくなること」です。
OC型の価格変動の概要は以下の通りです。

  • 需要が高いと予測される日には安価なプラン・商品を販売停止
  • 需要が低いと予測される日には安価なプラン・商品も販売する

「販売を停止する」日が出てくるのが欠点を理解するためのポイントです。
電話予約ならともかく現在主流のインターネット予約の方法では、「プラン違いの連泊」をすることが出来ません。

オープンクローズ型の欠点

図をサンプルにご覧いただくと、土日の連泊では理論的には34,000円が最低販売価格のはずですが、プラン違いの連泊が出来ないインターネット予約では40,000円が最低販売価格になってしまいます。
結果、特にOTAでは価格面で不利になりますので競合ホテルに顧客が流出する可能性が高くなります。

特に連泊は以下の特徴を持ち利益率が高くなるためにホテルとしては重要なお客様となります。

  • アメニティの消費率が低くなる(歯ブラシなどは同じものを使うお客様が多い)
  • チェックイン・チェックアウトの件数が減る
  • リネン類を取り替えずに済ませてくださる環境志向のお客様もいらっしゃる

 

ベストレート型価格変動の欠点

もちろんベストレート型価格変動(BR)にも欠点があります。
それは「低需要時に高い金額での支払い意向のあるお客様を逃す」可能性です。
世の中には「このくらいの金額なら払える」という金額が高めのお客様が、少数ながらいらっしゃいます。
そのお客様を逃してしまったり、逃さなかったとしても、もともとのお客様の予算感より安価に販売してしまったりというのがこの方法の欠点となります。

ベストレート型の欠点

BRであっても、マーケティング面などから早割などの商品を販売するのは有効な戦略です。この場合、需要が高いと予測される日や需要予測を高く修正する場合には、早割を販売停止にしなくても料金のランクを上げれば良いので問題はありません。

 

変化に合わせた方法に進化させ続ける必要がある

このように考えていくと、高需要時の対応として「早割をクローズする」というのは、古い方法であって連泊が取りにくくなってしまうので、現状ではあまり好ましい方法とは言えません。
変化に合わせず古い方法だけに留まってしまうと、より高い効果を得る機会を逃してしまうことになりそうです。

※ サイトコントローラーはどちらの方式にも対応出来ます。

※  一部システムやバージョンアップしていないシステムは設計思想がオープンクローズを前提にしているものがあります。また、両方に対応できても設定に注意が必要なものもあります。

 

変化を知るためには、人脈や情報収集が重要になるでしょう。
普段から情報交換や情報収集の習慣をつけておくことで、変化の兆しを知ることができるのではないでしょうか。

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