キャンセル率を把握して対策を打とう!

ご自身のホテルのキャンセル率がどの程度か把握していらっしゃるっでしょうか?
残念ながらPMSにはキャンセル率を表示するものはないので、多くの方はキャンセル率の実態をご存じないようです。

しかし、肌感覚としてはキャンセル率が上昇してきていると感じていらっしゃるのではないかと思います。

弊社クライアントの傾向を大まかなにお伝えすると、キャンセル率は平均して50%に達しています。
そしてキャンセルには以下の傾向が見られます。

  • キャンセル料が発生する宿泊日2日前の直前である3〜4日前に集中している
  • 宿泊日直前で新規予約の受注数よりキャンセル数が大きいケースが増えている
  • キャンセル率をチャネル別に算出すると 国内AGT<国内OTA<海外OTA の順に高い
  • 槍玉に上がる某海外OTAのキャセル率は確かに高いが、他OTAより極端に高くはない
  • 予約された時期毎にキャンセル率を算出すると、90〜120日前のキャンセル率が高い
  • キャンセル規定を強化している施設ではキャンセル率は20〜35%程度に抑えられる

 

キャンセル率を把握するには

何事もまずは正確な状況把握から行うべきですので、ご自身の施設のキャンセル率を把握するところから始めていただくのが良いかと思います。
一方で、現在主流のPMSにはキャンセル率を示すレポートがないだけでなく、キャンセル率を算出するための元データが取得しにくいようです。

そこで比較的簡単な方法として、サイトコントローラーの予約一覧を使うことをお勧めします。
サイトコントローラーからは予約一覧をCSV形式でダウンロードできますので、それを元にキャンセル率を算出するのです。

この場合の注意点は以下の通りです。

  • 室数や泊数の影響を考慮して、計算には「述べ室数」を使用する
  • サイトコントローラーから取得できる室数は「1泊あたりの室数」になっているので泊数をかけて述べ室数に変換する
  • キャンセル率 = キャンセルになった延室数 ÷ 予約が発生した延室数(宿泊された延室数+キャンセルされた延室数)

 

考えられる二つの対策

キャンセル率が高い場合は、以下の問題が生じている可能性が高いです。

  • 宿泊日直前でオンハンドが減少し期待していたほど予約を埋めきれない
    • この問題はリードタイムが長くなるリゾートロケーションのホテルに顕著
    • しかし都内の高単価施設でも確認されている
  • 宿泊日直前の減少を値下げにより埋め戻せているがADRの減少に拍車がかかる

この他、予約管理業務の生産性低下という問題も生じます。
新規予約受注時に確認など何かしらの作業をしている場合、キャンセル率50%であればその半分の作業が無意味ということになってしまうからです。

このように売上獲得面からも生産性の面からも高いキャンセル率は望ましくなく、対策が必要です。

 

最も望ましい対策はキャンセル規定の強化

ではどのような対策が考えられるかというと、キャンセル率の上昇を防げる最も望ましい対策はキャンセル規定の強化です。

実例としてキャンセル率が低いホテルは、広く見られる「宿泊日の2日前から」という規定よりも強化しています。
また、国内AGTはキャンセル率が低い傾向にありますが、キャンセル料発生日が2週間前からの商品が多いためだと考えられます。

この方法のデメリットとしてよく挙げられるのは「キャンセル規定がゆるい競合に予約が流れるのではないか?」というものです。
この点についてはまだ事例が少ないため断言はできませんが、その少ない事例では予約数の減少というデメリットは確認されていません。

ではまるでデメリットがないかというと、お客様から「キャンセル料を免除してほしい」という依頼の電話が増えることが確認されています。
航空券やコンサートなどでは事前決裁および取消し料の支払いはすでに行われていますので、強化されたキャンセル規定が普及すれば自然と解消する問題ではありますが、足元の人員不足を考えると、現場負担の増加を躊躇するホテルがあるのも納得できます。

また、キャンセル規定を強化することでお客様にお支払いいただくキャセル料が増えることの是非を考える方もいらっしゃるかと思いますが、下記のようなサービスを使用していただくことである程度解消されるかと思います。

Cansell(キャンセルしなければいけない予約をお客様が販売できるサービス)

 

オーバーブック販売も一定の効果がある

では上記の懸念を持つホテルはどうしたら良いかというと、キャンセルで減少してしまう室数を勘案して、もともとからオーバーブック販売をすれば良いということになります。
この方法では生産性の問題までは対処できませんが、売上の獲得という面では効果的です。
実際に弊社のクライアントでもこの方法を取っているところが多数派となっています。

オーバーブック販売をする場合の注意点は以下の通りです。

  • TOD毎(少なくとも曜日毎)のキャンセル数の傾向を把握する
  • 上記キャンセル数はキャンセルされるタイミング毎に集計する
  • 上記を勘案して「●日前に●室までオーバブックさせる」という目標を設定する

 

まとめ

  • キャンセル率が上昇傾向にあり売上獲得に悪い影響を与えている
  • 自ホテルのキャンセル率を把握する必要がある
  • キャンセル率上昇の対策として最も望ましいのはキャンセル規定の強化である
  • キャンセル規定の強化が難しい場合はオーバーブック販売が望ましい

 

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