RMを始める前に / データの正確性を保つ

RMとデータ

 

レベニュー・マネジメント(RM)を始めようとすると、幾つか事前に検討・改善しておくべき項目があります。そのひとつが「データの正確性」です。

RMはデータを基に需要を予測し、予測に合わせて販売調整を行います。その為起点となるデータの正確でなければ当然、需要予測も正確で無くなり思ったような効果を得ることが出来ません。

RMを始めるにあたりデータの正確性を保つ要点は
誰がやっても同じデータが得られる
様にすることです。

 

以下のチェックリストに該当する場合は、データの正確性に問題がありそうです。

  • AGT, OTAからの予約通知が自動取り込みでない
  • 電話予約やFAXでの予約通知を通知当日にPMSに入力できていない
  • AGT,OTAからの予約通知に料金等の修正が必要で、修正が通知当日に完了しない

RMでは「ブッキングペース」を重要視して分析します。ブッキングペースとは「予約が入る勢い」の様なものですが、ブッキングペースを把握するには、それぞれの予約のリードタイム(宿泊日と予約日の間の日数。何日前に予約が入るかと言うこと)が影響します。
上記の状況のホテルでは、リードタイムが狂う傾向にあり、データが正確になりません。また、取り込み後に料金の修正が必要な場合、データ上正確な料金になっているかどうかが分かり難く、オンハンド状況の把握を間違える要因となります。

 

  • AGTブロックを実際の予約としてPMSに登録している

オーバーブック対策としてよく取られている方法ですが、「どの時期にどのくらいの予約が入ってきているか」が分からなくなる方法であり、正確なブッキングペースの把握が難しくなりますのでお薦めできません。
ブッキングペースの把握が出来れば、ブロックの形で部屋を押さえなくてもオーバーブックするリスクをぐっと抑えられます。

 

  • フロント業務の都合で団体と個人の区分を切り替えている

RMでは(少なくとも)団体と個人をそれぞれ把握する必要があります。個人と団体では、リードタイムやブッキングペース、リスク管理の面等様々に予約の傾向が異なる為です。
一方で、フロント業務の都合で「3室程度の個人予約でも一括精算の場合は団体にした方が便利」「(学会等)50室程度の団体予約だけど個別精算なので個人にした方が便利」という理由から、予約区分を変更する場合が見受けられます。
現在主流のPMSでは、精算区分と個人・団体区分を一致させる必要はないので、「個人予約のまま一括精算」「団体予約のまま個別精算」することが出来るのですが、古く機能が乏しいPMSを使っていた当時のオペレーションのままだと、個人・団体区分を切り替えて運用していることがあるようです。このようなホテルでは、オンハンド時点での団体データ(室数・売上など)と実績での団体データが異なってしまいます。

 

  • 団体のPMS上の入力室数をコントローラーの裁量で調整している

インバウンドツアーや募集旅行等、催行率が低い(またはWash率が高い)団体について、「実数をオンハンドさせていると担当者が予約を取らなくなる」等の理由から、予約の実数ではなくコントローラーの裁量で調整している場合があります。
(例:インバウンドツアー50室の仮予約が入ったが、催行しないと考え、PMS上は1室で押さえている)
「担当者の裁量」では、担当者が変わると押さえる室数が変わってしまいますので好ましくありません。ソースデータと呼ばれる予約情報そのものは、担当者が誰であれ同じ方法で蓄積する様にし、その後の過程で「担当者がどのような判断をして需要予測をしたか」を把握できる様にするべきでしょう。

 

RMで必要となるデータの正確性に問題がある代表的なケースを挙げてみました。このようなケースに該当する場合、RMを始める前にデータの正確性を改善させておく必要があります。
RMの導入と言うと販売調整面が注目されがちですが、こういう基本的な部分もしっかり構築しておかないと砂上の楼閣の様に不安定な効果しか得られなくなってしまいます。ご注意ください。

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