仕事のポイント 8,3,2

コンサルタントとして業務の改善をしたり社内教育をご依頼いただいたりするのですが、その際にお薦めしているのがこの8,3,2という数字です。この数字を気にするだけでも、頭の整理がはかどると思います。

8: 8割方で良しとしよう

例えば、チェックインの業務改善の提案をするとします。「チェックインの際にご精算いただくとして、どんな精算手段が多いですか」と質問すると「クレジットカードとクーポン券の併用がある」だとか「たまに3分割もある」だとか、レアケースを真っ先に挙げてくる方がいらっしゃいます。

業務改善では、最も多い部分に手をつけた方が効果は出やすいので、そのホテルが旅行代理店からのゲストが多く、クーポン券の精算が多ければ、まずクーポン券の精算の場合でできる業務改善の方法を考える訳です。しかし、レアケースを考え過ぎてしまって、8割の場合に考えがたどり着かないことがあります。

また数字は、ゲストに請求する宿泊代のように「絶対正しくないと困る」ものと、「判断に使えれば大よそでいい」(例えば、「宿泊者の男女比は?」という数字のように)ものがあります。この判断のための数字は、8割方正しければ、判断が大きく狂うことはありません。現在はスピードが求められる時代です。100%正しい数字を求めて判断が遅れるくらいであれば、80%程度の正確性でも、迅速に判断できる方が良いのではないでしょうか。

 3: 案は3つ考えよう

何をするにしても、案は3つ持っておくといろいろな意味で楽です。

例えば「残業を減らすにはどうすべきか」という提案を出すように指示されたとしましょう。もし案が一つしかなければ、その一つを否定されてしまうと話が続きませんし、この一つの案に固執してしまうこともあるでしょう。

ところが、「アルバイトを増やして残業を押さえる」「●●という業務を外注する」「今までやっていた●●という業務を取りやめる」という具合に3案あれば、どれかが採用される可能性が非常に高いのです。人は、選択肢がなければ「やる」「やらない」と考えがちですが、選択肢が複数あれば「どれかから選ぶ」と考えがちで、「どれもやらない」というようには、なかなか考えないようです。

また実際に、3案試してみたとして、一つでもうまくいけば「残業代を押さえる」という目的も達成しやすくなるわけです。特に増収を図る戦略が一つしかなければ、その一つがうまくいかないと増収できないということになります。3つあれば、どれかが当たればいいので、だいぶ気が楽です。部門長が戦略を3案、マネージャーがそれぞれの戦略に対して戦術を3案ずつ考えるとすると、3×3で9案になりますから、さらに成功の確率が上がるのです。

 2: 2つに分けて考えよう

例えば「ゲストの満足度を高めるには?」という問いかけに対して、「そのゲストの対象」を考えるとしましょう。「女性にはどうしたらいいかな」と噛み砕いて考えたら、「では男性なら」と、逆にあたるものを考える癖をつけると、頭の回転が速くなります。

物事を細かく分けるのが苦手な人は、まず2つに分けて、さらにそれをまた2つに分けて…、と考えていくとあっという間に細かく分解する事ができます。

よく「お客様に合わせて十人十色のサービスをしよう!」という心構えを聞きますが、経験のない新人さんには難しい話です。これを「最初にゆっくり話した方がいいゲストか、テキパキ話した方がいいゲストか?」、次に「説明は細かい方がいいのか、簡素にした方がいいのか?」と考えるようにすると、もう4パターンの接客スタイルができあがります。さらに「フレンドリーに接する方がいいのか、礼儀正しく接する方がいいのか?」と考えると、8パターンの接客スタイルができあがります。2つに分けて考えることを繰り返すだけで、物事を細かく整理する事ができるのです。

 

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